若狭・多田寺の名宝 [美術展]

多田寺.JPG
2013年2月9日(土)~4月7日(日)
龍谷ミュージアム

若狭・小浜には1度だけ行ったことがあり、若狭一の宮や神宮寺を訪ねました。その底知れない奥深さは忘れられません。その時、多田寺に行く機会はありませんでしたが、今回、秘仏の薬師三尊像が京都にいらっしゃってくれました。
この薬師さま、脇侍の2体ととても仲がよさそうで、三尊でひとつの暖かい世界を作り出しています。薬師三尊といっても、脇侍は定型の日光月光菩薩ではなく、十一面観音と菩薩立像。いかにもたまたまという組み合わせですが、こんなにお似合いの三尊は見たことがありません。それぞれを思いやって、お互いに微笑みあっているよう。美しさや優美さといった造形的なこととは別に、三尊が醸し出すほのぼのとした雰囲気に癒されました。
多田寺は中世にはほとんど記録もなく、忘れられていた時期もあったそうですが、そんな時を一緒に乗り越えてきたからこそ、絆も深まったのでしょうか。こうして、京都にいらっしゃって、皆さんにお姿をお見せしているのを楽しんでいるようにみえました。

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