あなたの知らない俵屋宗達 [講座]

あなたの知らない俵屋宗達
―風神雷神図屛風から謎の絵師・宗達の素顔に迫る。
3月29日(土)
青山ブックセンター

『芸術新潮』俵屋宗達特集刊行記念講座として開催された橋本麻里さんと安藤敏信先生の対談を聞いてきました。その中から興味深かった話をメモしておきます。

・敦煌莫高窟の風神雷神は宗達の風神雷神に通じる明るさを持っている。三十三間堂の風神雷神の彫像がイメージソースか?養源院の目の前だから、宗達も何度もみているはず。
・風神と雷神は普通、青と赤で描かれるが、宗達は緑と白で描いている。これは釈迦の脇侍の文殊菩薩の獅子と普賢菩薩の象の色と同じ。ただし、左右の位置は逆。
・宗達は長い画面の屏風(六曲一双)はヘタクソ。一曲二双は上手い。これは色紙など正四角形の画面に慣れていたからでは。
・晩年にはいい作品がない(工房に任せたから?)。
・平家納経の修理に関わったかも。それが後の松島図屏風(フーリア美術館)のモチーフのアイデアソースかも。これを尾形光琳が模写した松島図屏風(ボストン美術館)はひどい代物。光琳作ではないだろう(おととしのボストン美術館展で私はすごく感動したんだけど、偽物だったとは!)。酒井抱一の光琳百図の中にも光琳でない作品が多くある。
・養源院の襖絵の仕事をもって法橋に任ぜられた?

橋本麻里さんの仕切りの上手さに感心しました。


芸術新潮 2014年 04月号 [雑誌]

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/03/24
  • メディア: 雑誌



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