スサノヲの到来-いのち、いかり、いのり(松濤美術館) [美術展]
2015年8月8日(土)~9月21日(月・祝)
渋谷区立松涛美術館
いつも見ている展覧会とは全く違ったテーストで、すごい違和感でした。美しいと感じられた作品は一つもなく、おどろおどろしかったり、気味が悪かったり、美術ではなく民俗学の展覧会と考えた方がいいようです。大本教の教祖や江戸時代の国学者平田篤胤の展示には嫌悪感を覚えて気分が悪くなりました。
私がスサノオを知ったのは大人になってから、三浦祐之先生の古事記でした。そのイメージは優秀なお姉さんに対して、わがままいっぱいの弟。でも愛する女性を得て大人になっていく、という愛すべきキャラクターです。これまで楽しく荒唐無稽な物語として純粋に楽しんでいた日本神話。でも今回の展覧会で感じたタブーとも思われる一面があることも事実なのでしょうね。古事記や日本書紀について学校でちゃんと習った覚えがない理由もそういうところにあるのかな。
もしこの展覧会でスサノヲと初めて出会っていたら、かなりのトラウマになりそう。楽しい側面から日本神話と出会えたのは、幸運だったのだなぁと思えました。
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