今右衛門の色鍋島 人間国宝の技と美(そごう美術館) [美術展]

今右衛門の色鍋島.JPG
今右衛門の色鍋島 人間国宝の技と美
2018年1月27日(土)~2月18日(日)
そごう美術館

江戸時代に鍋島藩が生み出した色絵磁器「鍋島焼」。カラフルでかわいくて、器類には興味がない私も例外的に大好きな器です。その伝統を受け継いでいるのが今泉今右衛門。この展覧会では第14代の作品を中心に歴代の色鍋島が紹介されていました。大好きと言いながら、これまでは江戸時代の鍋島しか見たことがなく、鍋島藩がなくなった明治以降、どのような行方をたどったのか、興味深く鑑賞しました。

当世の第14代は「墨はじき」や「プラチナ彩」といった技法を開発し、新しい鍋島焼を生み出しています。美しくて繊細で、とても日常では使えないようなプレミア感あふれる逸品。もう江戸時代の鍋島とは別物、第14代のオリジナルです。第13代は平均レベルはそれほど高くないのですが、たまにとび抜けてハッとさせられる作品がありました。第13代が図案化した「かるかや文」は現代的だけど鍋島っぽさが色濃くてお気に入りの仲間入りです。ほかの伝統工芸と同様に、鍋島焼の伝統も明治維新によっていったん途絶えてしまったそうですが、こうやって現代につながっているのですね。

でもやはり江戸時代の鍋島がいちばんです。これまで見たことがない文様もたくさんあり、鍋島焼の多様さにびっくりしました。おしゃれな「雪持菊笹文皿」「竹笹文皿」「組紐文皿」、おもしろい「大根文皿」「土筆文皿」「蜘蛛の巣文皿」「蕎麦花畑文皿」。なんでも模様になっちゃうのです。それもモダンでかわいい。鍋島の真骨頂のデザイン力を存分に堪能しました。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:アート

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。