野田版鼠小僧(シネマ歌舞伎) [古典芸能]


野田版 鼠小僧 [DVD]

野田版 鼠小僧 [DVD]

  • 松竹
  • メディア: DVD


シネマ歌舞伎で「野田版鼠小僧」を鑑賞しました。勘三郎が舞台を駆け回って、汗を流し、息を切らしながら、全力疾走しています。こんな重労働を毎日続けていたんですね。ちょっとは手を抜いてもいいから、もっと長く舞台に立ち続けていて欲しかった…。笑い転げながら、涙が出てしまいました。

喜劇だけれど、イヤミスみたいに人間のずるくて醜い部分をこれでもかと見せつけられます。お金に執着し、自分の身を守ることしか考えていない三太(中村勘三郎)、権力に物言わせる大岡越前(坂東三津五郎)、それに忖度する與吉(中村芝翫)。15年前の初演だけれど、なんだか森友学園を思わせ、三太が籠池被告に重なって見えました。最後は弱い立場の人間が泣きを見ることになって、権力を持つ側は無傷。

もしかしたら、今は上演できない演目かもしれないなぁ、なんて笑えないことを考えてしまいました。でも、純粋に楽しかった!三太は救いようのないダメ人間だけれど、勘三郎だからこそ見る側も寄り添ってしまいます。古典歌舞伎もそもそもは江戸幕府を風刺していたのでしたね。今年は歌舞伎に通ってみようかな。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:アート

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。