堂本印象 ほとけを描く ほとけを愛でる(京都府立堂本印象美術館) [美術展]

堂本印象 ほとけ.JPG
堂本印象 ほとけを描く ほとけを愛でる
2019年5月29日(水)〜9月23日(月・祝)
京都府立堂本印象美術館

9月初めの関西旅行。展覧会タイトルにひかれて堂本印象美術館へ。堂本印象(1891~1975年)は京都の日本画家。関西のお寺の障壁画や仏画をたくさん描いていますが、関東では作品をみた覚えがありません。知名度もだいぶ違うのではないでしょうか。私も初めて印象自身が自ら仏教信仰者であり、生涯独身を通したことを知りました。お寺の障壁画も単に発注を請け負ったのではなく、仏に捧げるために描いた作品ということなのですね。

展示は本物そっくりの大分富貴寺本堂壁画の模写から始まり、戦争で焼失してしまった大阪四天王寺宝塔内柱絵の下絵が大きく取り上げられています。でも、私がここに足を運んだ第一の目的は初公開の堂本印象旧蔵の仏像。鎌倉時代の阿弥陀如来坐像と平安時代の菩薩立像二躯と天部立像の4体が初公開です。どのほとけさまも手元に置くにはちょうど良い大きさと大らかさ。和歌山県白浜別邸でくつろぐ堂本印象の後ろに天部像が写っている写真もあって、印象がほとけさまを大事にしていたことがうかがえました。堂本印象の仏画に囲まれ、主尊の阿弥陀如来像の前に立つと、なんだか堂本印象の菩提寺にいるような気分になりました。

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