神奈川の秘仏開帳巡り ①西方寺(横浜市港北区) [寺・神社]

3月17日、神奈川の2ヶ寺で秘仏のご開帳がありました。住宅地の真っただ中のお寺に、思った以上に出来の良い仏像が守り伝えられていて、なにもしていないけれど県民として誇りに思えます。

まずは横浜市営地下鉄ブルーライン 新羽駅下車徒歩5分の西方寺へ。周辺は港北ニュータウンの新興住宅地かと思っていましたが、「新羽」という地名は鎌倉時代にさかのぼるそう。室町時代、鶴見川を通じて鎌倉との行き来があった場所にお寺が建てられたみたいです。その西方寺は参道からして雰囲気がよく、山門も本堂も茅葺屋根。古寺の趣きが濃厚に残っていて、なんだか奈良に旅行に来たみたいでした。

ご開帳は平安末期の作とされる秘仏 十一面観音菩薩立像。西方寺が新羽に移ってきた以前からこの地に伝えられていたそうです。東日本大震災で破損し、修復を終えてお帰りになられた記念のご開帳。とても穏やかな立ち姿で、地方仏の粗忽な感じはなく、素朴ながらやさしくて心安らぎました。この修復を機に後補の漆箔が除かれて、修復前の写真のお姿からはかなり印象が変わられています。平安時代から守り伝えられてきた観音さまが大震災をきっかけに本来の姿に戻られたと思うと、ご開帳の重みがしみじみと感じられました。

西方寺.jpg
西方寺の参道



タグ:開帳 秘仏
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0