久しぶりの歌舞伎鑑賞「義経千本桜 渡海屋大物浦」(歌舞伎座) [古典芸能]

三月大歌舞伎.jpg
三月大歌舞伎 昼の部
義経千本桜 渡海屋・大物浦
平成29年3月3日(金)~27日(月)

先月の文楽鑑賞(そのときの記事)に続いて、歌舞伎鑑賞。歌舞伎を見るのは10年ぶりぐらい。古典芸能には縁遠いまま年月が過ぎました。もうそろそろ年も年だし、自分自身が古典を面白いと思える準備ができていればいいなぁと思って、今年の「やることリスト」に古典芸能鑑賞を入れました。文楽はあまり感情移入できなかったので、楽しめるかどうかおそるおそるの歌舞伎です。お得な幕見席で一幕だけ鑑賞しました。

演目は文楽でみた「平家女護島(へいけにょごのしま)」と同じく平家物語から題材をとった「義経千本桜 渡海屋大物浦(とかいやだいもつのうら)」にしました。新聞の評論がよかったのと、前田青邨の日本画「大物浦」(山種美術館)でなじみがあったから(そのときの記事)です。でも知盛役の片岡仁左衛門が片岡孝夫と同一人物とは、見た後に調べて知ったぐらい。先入観なくまっさらな状態でした。

結局どうだったかというと、とっても楽しめました。とにかく役者さんがみなさん芸達者で、歌と踊りの要素もあってミュージカルみたい。コミカルな場面もあるし、義理人情もある。そして最後の知盛の身投げの場面では泣きそうになりました…。というのも、この新しい歌舞伎座の舞台に立つことが叶わなかった中村勘三郎や市川團十郎のことが思い浮かばれて、平家の生き残りの「知盛」が歌舞伎役者の生き残りの「仁左衛門」と重なってしまったのです。なんだか片岡仁左衛門の先人への慰霊のような「大物浦」のように感じられました。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0