高麗仏画 香りたつ装飾美(根津美術館) [美術展]

高麗仏画 根津.jpg
特別展 高麗仏画 香りたつ装飾美
2017年3月4日(土)〜3月31日(金)
根津美術館

昨秋、京都の泉屋博古館でその美しさに嘆息した「高麗仏画」展(そのときの記事)。東京では根津美術館に巡回があったんですね。出品作はほぼ同じですが、講演会「仏の祈りでたどる高麗史」があることを知って、申し込みしてみました。あんな優美な仏画を生んだ高麗とはどんな国だったのか、知りたいと思っていたのでちょうど良い機会でした。

約400年続いた王朝で仏教が篤く信仰されていたというWiki情報から、勝手に徳の高い平和な国家なのかと想像していました。でも、講演会のお話では、実際は全く真逆で周辺諸国との戦いや国内の反乱が頻繁にあったそうです。特に「高麗仏画」が描かれた14世紀初頭は元の支配下にあったため、元朝宮廷の政争に巻き込まれ、高麗国内もぐちゃぐちゃに込み入った紛争が続いていたらしい。がっかりというか、やっぱりというか、平和を願う気持ちが強かったからこそ、あそこまで手の込んだ仏画が生まれたのでしょうね。そう知って観ると「水月観音像」や「阿弥陀如来像」も優美というよりは、そこに込められた切羽詰まった鎮護国家の祈りの方を強く感じました。


タグ:仏画
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