木島櫻谷 -京都日本画の俊英- [美術展]

木島桜谷.JPG
2014年1月11日~2月16日
泉屋博古館分館

名前も絵も知らなかった画家、木島櫻谷(このしまおうこく)。「寒月」の狐が気になって、泉屋博古館まで足を運びました。1877年生まれ(小林古径と同世代)、京都画壇の第一人者だそう。師匠(円山四条派の流れをくむ今尾景年という人)の目に余るえこひいきが横山大観を怒らせた、とか、夏目漱石が酷評した、など、本物の絵を見る前にネットからゴシップ情報を入手し、かなりの先入観を持って実物に対面しました。

なるべく純粋に絵だけを観ると、普通に上手です。でも、日本画なのにどこかバター臭い。必要以上にかわいくて、動物は古いディズニーアニメのよう。屏風<しぐれ>の「鹿」も「バンビ」と言ったほうがしっくりきます。人物像も御目目パッチリ、タラコ唇、くっきり皺、あまり日本画にはない表現。まるで少年漫画のようでした。そんなところが漱石の気にさわったのかな。残念ながら、狐の屏風<寒月>は展示期間でなく、観ることが適いませんでした。いつか、見て見たいと思います。

櫻谷の絵は展覧会出品作でも多くが所在不明だそうで、白黒写真が飾られていました。う~ん、かわいそうな櫻谷さん。晩年は画壇からも離れて隠遁生活を送ったそうです。

桜谷 牛.JPG

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