凝然国師没後700年 特別展「鑑真和上と戒律のあゆみ」(京都国立博物館) [美術展]

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凝然国師没後700年 特別展「鑑真和上と戒律のあゆみ」
2021年3月27日(火)~5月16日(日)
京都国立博物館

GWに緊急事態宣言のため閉館していた京都国立博物館。5月12日から制限が緩和され、再開することになりました。「鑑真和上と戒律のあゆみ」展の会期5月16日まではたったの5日間。急遽、週末日帰り旅行を計画しました。
鑑真和上に目が行ってしまう展覧会ですが、タイトルの頭書きは「凝然国師没後700年」。一体、凝然国師って誰でしょう(鎌倉後期の東大寺戒壇院や唐招提寺の長老を歴任した大学者なんだそう)。鑑真和上の知名度を借りた抱き合わせ商法みたいです。でも展覧会は凝然押しって感じでもなく、戒律に連なる祖師たちがまんべんなく紹介されていました。
やはり圧巻は「鑑真和上坐像」。本当に生身の和上がそこにいらっしゃるよう。2005年に東博でお会いして以来16年、私は年を取ったけれども、鑑真和上はずっと変わらずに生き続けていらっしゃって同じ時間を経てきたのだと感じました。
一方で凝然は肖像画がほとんどなく「せんとくん」の制作者の籔内佐斗司氏が制作した凝然国師像(唐招提寺)が出品されていました。なんだかせんとくん(籔内氏ご自身)に似ている…。本当にこんなビジュアルだったのかしら…。結構、チャレンジングというか(不敬ともいえる)取り組みです。
お顔はともかく、凝然は多くの著作を残しているので自筆の文書が複数展示されていました。これがすごいクセ字、一目で凝然筆とわかります。クセはあるけれどまるっこくてかわいい文字。なんとなく優しそうな性格だと思います。文字から昔の人の性格を妄想するのは楽しく、空海、最澄、蘭渓道隆などこれまでも想像を膨らませてきました(そのときの記事①そのときの記事②)。例えば、頂相(肖像画、肖像彫刻)と自筆文字を並べて正しい組み合わせを選ぶクイズ形式の展覧会なんて面白そう。そしてやっぱり凝然の文字から想像されるお顔って薮内氏の凝然像ではないんですよね…。

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