松尾芭蕉のゆかりの義仲寺 [寺・神社]

2日目は松尾芭蕉のゆかりの義仲寺へ。前日に観光マップをみていて、宿の大津駅からほど近いことがわかり、お散歩かたがた歩いて行きました。小さい敷地ながら見どころは多く、居心地の良いお寺です。木曽義仲と松尾芭蕉のお墓が並んでいて、その墓石は「芭蕉翁絵詞伝」の「義仲寺の図」(江戸時代)そのまま変わっていません。一方、たびたびの火災や洪水で何度も壊滅の危機に瀕して、そのたびに再建になっています。援助に力を貸したのは大きな寺院ではなく、個人の篤志家だそう。芭蕉もその一人といっていいかもしれません。プライベートな思いがつながって、ここまで続いてきた義仲寺です。


芭蕉翁絵詞伝 義仲寺.jpg
芭蕉翁絵詞伝 義仲寺の図


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:アート

延暦寺釈迦堂内陣特別拝観秘仏ご開帳 [寺・神社]

延暦寺 西塔釈迦堂 ご開帳.jpg
延暦寺釈迦堂内陣特別拝観秘仏ご開帳
平成29年10月1日(日)~12月10日(日)

紅葉の季節、三十三年ぶりの延暦寺西塔釈迦堂秘仏本尊のご開帳へ。延暦寺には滋賀県側の坂本ケーブルで入りました。日本一長いケーブルカーですごい急坂を11分間登ります。昔の人はこの坂道を歩いて上り下りしたのだから、覚悟のほどが違います。

延暦寺は最澄さんと同じであか抜けないけれど実直な感じがいいです。もったいぶったりしません。今回のご開帳も釈迦堂の内陣まで入ることができました。入堂の前には僧侶から香水を頭に降り注がれます。内陣は外陣よりも低い土間になっていて洞窟の中に入っていくよう。外陣とははっきりと区別された空間で空気が違います。中には4つの祠があって、神仏習合のかたちがそのまま残っています。ご本尊の釈迦如来立像がいらっしゃる須弥壇は外陣と同じ高さになっています。外陣とご本尊との高さが同じで、内陣だけが低くなっている仏堂は天台宗特有の構造だそう。外陣からは一段低い土間越しにご本尊を拝することになります。ご開帳のお釈迦様は小柄でおだやかなお姿。おそばによりたいなぁと思わせますが、目の高さは同じでも深い溝があって近づけない…。もどかしいです。見上げる仏さまとはまた違った心持ちになります。これが誰でも仏になれる(=同じ高さにある)けれども煩悩があって思い通りにはならない(=深い溝がある)という天台宗の教えを表しているのだそうです。実際に内陣に入ってみて、確かにそこが外陣とは違う神聖な場所だと実感できました。

帰りは少しでも比叡山の「山」を体感したくて、歩いて下山しました。うっそうとした木々に囲まれた急な坂道が続きます。もう日も暮れかけていて、誰もいない山道を降りるのは心細かった…。下山できて心底ほっとしました。一日の無事を感謝して日吉神社にお参りし、旅の1日目は終わりです。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:アート